
■「波動」が粗くなるということ
ここのところ、朝5時に起きて主に書き物をし、午後は肉体労働(家のリフォームなど)、夜9時には眠くなって就寝、という生活になっている。
身体は疲れるし、波動も粗くなる。
脱線するが、この「波動」という現象、物理学者に言わせれば、「そんなものは存在しない」となるが、私が「波動」と言う場合、それは心的な(あるいは霊的な)エネルギーのことなので、物質世界の話ではない。物質にしたって、素粒子レベルでは究極的には「震える弦」(つまり波)ではなかったか?
それはさておき、物理現象と心的現象を簡単に同じ土俵で語ることに、私は個人的には慎重な立場を取る。
話を戻すが、物質に関わりすぎて波動が粗くなっている私の様子を見ていたパートナーのSが、「久しぶりにやろうよ」と言う。何をやるかと言えば、チャネリング・セッションのこと。
言われてみれば、もう2ヶ月近くやっていない。それは波動も粗くなるわけだ。
■チャネリング・フィールドに至るプロセス
促されるまま、準備をし、瞑想に入る。
Sは傍らに陣取って、パソコンを立ち上げる。Sは質問係兼記録係。私が繋がるまで、横で待つつもりらしい。
チャネラーによっては、すぐに変性意識状態に入り、すぐに交信相手と繋がる人もいるようだが、私の場合は時間がかかる。久しぶりの場合はなおのこと。
案の定、この日はことのほか時間がかかった。やはり波動が粗くなっているせいか。
瞑想状態に入ってから、交信相手と繋がるまでの間に、例外なく必ず起こることがある。
ひとつは、いわゆる「モンキーマインド」状態。頭の中を想念・雑念が次から次へと湧いては消え、湧いては消え、という具合に経巡る。この状態、サルが何かに怯えて右往左往する様に似ているため、こう呼ばれている。瞑想者(特に初心者)には必ず訪れる状態だが、これは収まるまで流れるに任せるしかない。これも修行のうち。
ちなみに、瞑想とチャネリングの決定的な違いについて。
瞑想は、モンキーマインドを抜けて、ひたすらまっすぐ「空」の状態を目指す。チャネリングは、あえて脇道に逸れ、「チャネリング・フィールド」に入る入り口を探す。
この日は、モンキーマインド状態が実に2時間近く続いた。横にいるSが痺れを切らしている様子が感じ取れる。私はまだまだ修行が足りない。
しかし、いずれ必ず次の段階が訪れる。モンキーマインドがピタッと収まった瞬間に、目の前の霧が晴れたように視界(もちろん目は閉じているので、心の視力による視界)がパッと開ける。その瞬間は、高熱から冷めた(醒めた)ときのような爽快感だ。
そして次の瞬間、波動がやってくる。もちろんそれは、そのとき繋がろうとする交信相手の波動だ。そしてもちろん人間が発するものより遥かに高レベルの波動だ。彼らは肉体を持たない。まさに波動そのもの。だから波動にも個性がある。誰が近づいてきたのか、その個性でだいたいわかる。私の心の視界が開けることによって、彼らからも私の姿が見えるようになるらしい。だから向こうから近づいてきてくれる。
■二年ぶりの再会
この日は、いきなり強烈な波動がやってきた。意識を何とか保っていられるギリギリの強烈さだ。鳥肌が立ち、全身に電流が流れたような感覚。「まさか!」と思った。しかしこの強烈な波動の持ち主は、あの方しかいない。だとすると、いったい何年ぶりだろう。
余談だが、この日のセッションが終わった後、この強烈な波動の持ち主と最後に繫がったのはいつだったろうと思い、セッションのログを調べてみた。最後は2019年5月4日のことだった。ほぼ二年ぶりの再会だ。
参考までに、その二年前の記録を、以下に書き写しておく。
読み返してみると、この日も繋がるのにだいぶ時間がかかったようで、モンキーマインド状態をいかに抜けて「チャネリング・フィールド」に入り込むか、模索している様子がまず最初に書かれている。その後からの引用。
『この日は、そんな最中に、突然味わったこともない感覚が襲ってきた。それは「感電」としか言いようのない感覚だ。擬音にするなら、まさに「ビリビリ」・・・それも内側からの感電だ。普通の感電なら、電源に触れた部分から痺れるだろうが、体の中心から外側に向けて痺れるような感覚。電源は特定できない。
その次の瞬間、視界はリディア様の姿を捉えた。あのプレアデスの女王。究極の光の持ち主。かつてサマンサが拾われて修行していたという存在・・・。本当に久しぶりの再会だ。しかしその神々しいお姿を視界が捉えたと思った瞬間、リディア様は電光石火のごとく私の視界から消えた。まさに「こんにちは、お久しぶり、さようなら」という感じだ。それを合図に感電も収まっていく。
久しぶりにリディア様の強烈な波動を浴びた。いちばん最初に彼女の光を浴びたときには、あやうく失神しかけた。今回は感電だ。まさにリディア様という流星と突然ニアミスしたような感覚だが、これこそ彼女特有の動きと挨拶の仕方だ。なぜ、このタイミングで、こんなかたちでリディア様と再会したのだろう。』
その日に誰と繋がるかは、繋がってみるまでわからない。あらかじめ質問を用意しておく場合もあるが、「この方に答えてほしい」と思っていても、必ずしもその存在と繋がるとは限らない。それにはどうやら「隠された理由」があるらしい。つまり、そのとき繋がった相手がベストチョイスということ。後になってその理由を読み解くのも醍醐味のひとつ。
■これはまさに「リモート・ミーティング」
やはり、その波動はプレアデスの女王リディア様のものだった。お姿はまだはっきり捉えられない。いつもは、まず誰かの波動がやってきて、次に少しずつ姿がはっきりしてきて、同時にその存在がいる場所まではっきり見えてくるのだが、この日はややかすんでいる。
すると、何やら頭頂部のやや上の方、ちょうど「第八のチャクラ」と呼ばれるあたりに、モニター画面のようなものが立ち上がるのを感じた。どうやらこの日は、そのモニター画面越しの対面らしい。つまり、リディア様はプレアデス星にいらして、遠距離からのリモート通信ということか。しかし、そのモニター画面には、リディア様のお姿は相変わらずはっきり映ってはいない。その代わり、リモート通信とはいえ、その高波動の持ち主らしく、リディア様の魂そのものが私の身体に入り込んでいるかのような感覚だ。
スタンバっているSに、交信相手と繫がったことを知らせる合図として、相手の名前を告げるところからセッションを始めるのが習わしだ。
「リディア様です」
私がそう告げると、Sがとたんに緊張する様子が伝わってくる。彼女にしてみれば、あまりに突然、本当に久しぶりにイレギュラーな大物と繫がってしまった、質問係としてどう切り出したらいいのか、という緊張感だろう。
今回プロセスに時間がかかったのは、どうやら繋がる相手とその繋がり方という二つのイレギュラーが重なったことによるようだ。
私は高波動の持ち主と繫がったというだけで幸福感に包まれてしまうため、自分ではその相手に何か質問しよう、という気にはなかなかなれない。チャネリング・セッションとして成立させるためには、質問役がいてくれた方がいい。
質問者は、別に誰でもかまわないのだが、ただしチャネリングという行為自体は、基本的には極めてプライベートな営みであると、私は思っている(受信したメッセージはパブリックなものだと思うが)。だからいわゆる「公開セッション」といったことは、私はあまりやらない。過去に何度か、ごくごく仲間内でやったことはあるが、あまり好まない。公開セッションを平気でやるチャネラーもいるようだが、私はそこにほんの少し「営業」の匂いを嗅ぎ取る。
「質問者はSがふさわしい」と彼らも言っている。
■今地球は凄く重たい
●(A)リディア様です。
私の頭の中にリディア様が入っておられるような・・・。
私は地球にいて、リディア様はプレアデスにいて、私の脳の中のスクリーンを使って交信しているようです。
●(S)大変ご無沙汰しております、リディア様。
この度はコンタクトをしていただきまして、誠にありがとうございます。
こんにちは。
●(S)リディア様から何かありますか。
(どうやらSは、自分から質問することを放棄し、リディア様に全部委ねるハラを決め込んだらしい)
あなたたちは地球の事を心配しているようですが、まずあなたたち自身の事を心配した方がいい。
地球は大丈夫です。
大丈夫じゃないのは、あなたたち人間です。
地球は、あなたたちの生存にとって都合の悪い環境になりつつあります。
私たちには、あなたたちが肉体を手放そうとしているように見えます。
それは、地球を手放そうとすること。
何のためにそれが必要なのでしょう。
あなたたちは、何を証明したいのでしょう。
あなたたちの魂は宇宙に在り、肉体は地球に在る。
それは、自明の理です。
それ以上何を証明する必要があるでしょう。
あなたたちが地球環境を自分たちの肉体の存続に都合のいい環境に保ちたいのなら、その責任はあなたたちにあります。
あなた(Sのこと)は、自分の声をそのために使って下さい。
肉体は、センサーのはずです。
私たちは、あなたたちの肉体のセンサーを通して地球を感じています。
今の地球は凄く重たい。
それは、あなたたちが感じている重たさです。
もっと自分たちの中に光を取り入れて。
それは太陽の光ではありません。
あなたたちの魂と響き合う光です。
あなたは、声と音で魂の光を表現して下さい。
宇宙を感じるのです。
あなたの中にある宇宙で、地球を包み込んで。
●(S)大切なお言葉、ありがとうございます。
あなたのおっしゃる「声と音で魂の光を表現・・・」とは、わたしがわたしであることであり、光輝くことだと思います。
大好きな地球を大切にするメッセージと共に歌います。
AKさんにもメッセージをお願いします。
くれぐれも無理をしないで。
私はいつでもあなたのそばにいて見守っています。
●(S)昨年、「雪と桜のあいだ」という曲をつくりました。
この曲はリディア様をモチーフにしています。いかがでしょうか。
ありがとう。
大変誇りに思います。
あなたが歌う時、私も歌いましょう。
●(S)それは心強いです。
(Sのすすり泣く声が聴こえてくる。こんな高波動の持ち主からやさしい言葉をかけられたら、感動しないわけがない。私の魂も震えている)
AKさんはとても頑張って活動していますので、宇宙からの応援は何よりです。
AKさんから何かありますか。
●(A)ありません。
(私は繋がっているだけで満足なので、私からは何も出てこない)
●(S)リディア様、今日はありがとうございました。
■饒舌な沈黙、豊穣な静寂
こうしてセッションを文字起こしする度に感じることがある。
文字にしてしまうとそんなに長いメッセージではないのだが、セッション自体にはたっぷり時間がかかっている。
ひとつの理由は、変性意識状態になった私の生理状態にある。
全身の力が抜け、脈拍も呼吸もごく浅くなっている。つまり、やや大袈裟に言うなら、生命維持に最低限必要な生理状態になり、ほとんどのエネルギーは脳に費やされているような状態だ。したがって、浅い呼吸と呼吸の合間にしかしゃべれない。そこで時間がかかる。
もうひとつは、彼らの波動が高レベルであるがゆえに、どれだけ強烈でも、メッセージを通訳する私の口調は穏やかで微細なものになる、ということ。
今回、もうひとつ重要な理由に気づかされた。
事後にSから聞かされたのだが、今回のセッションの途中から、ふと思い立ってスマホで音声を録音したという。その録音を改めて聴き返すと、呼吸と呼吸の合間に何とか言葉にしているメッセージの、その短いセンテンスとセンテンスの合間に、たっぷりと沈黙の時間が流れている。そのときの私はメッセージの受信に集中しているので、あまり感じないのだが、録音されたものを聴くと、その長い沈黙はただの余白ではない。何と豊かな静寂だろう。そこには言葉より饒舌で豊穣な時空が横たわっている。まるで、その沈黙と静寂から、すべてが生まれてくるかのようだ。
リディア様からの今回のメッセージを振り返ると、明らかにコロナ禍を踏まえた現在の人類の状況を物語っていると感じる。それは、セッションに入る前、私の念頭にそうしたことが何となくあり、それはリディア様が通信相手だったということとも絡んでいたのだろう。
コロナの問題だけでなく、私たち人間は、自分で自分の首を絞め、その結果自分が真っ先に息苦しい思いをし、地球も重たい場所にしてしまっているのだ。
私たちは、自分の肉体と地球とが「地続き」であることを忘れている。リディア様は、そのことを思い出させるために、今回私にコンタクトしてきたようにも思う。
リディア女王は、私たち地球人を心配している。その理由は明らか。
プレアデス星団からも、多くの魂が地球にやってきている(もちろん、自由意志で)。かくいう私もその一人であるらしい(自覚はないが)。送り出した張本人がリディア様だったわけだ。女王にとって、地球へ送り出した魂たちは、自分の子どものようなもの。心配していないわけがない。
「雪と桜のあいだ」という曲は、まさにそうしたリディア女王の心境を歌ったものだ。
https://www.youtube.com/watch?v=JttD5POdaWQ
とはいえ、リディア女王は、地球(地球人)の事情もよくご存知で、それを尊重してくださってもいる。「魂はプレアデス星人でも、肉体は地球人」という事情がわかるからこそ、余計に心配なのだ。私自身、その分裂をまだ統合し切れてはいない。
そして、おそらくリディア女王の今回のいちばんの目的、それはご自身の魂の一部を、Sの魂に(あるいはSの歌声に)残していくこと、あの電光石火のやり方で・・・。
言い換えればそれは、Sが地球人としての責任を果たすために歌う、ということ。
リディア女王はいつも、その独特のやり方で、やさしさと厳しさの両方を私たちに示す。
イラストは、最初にリディア様と繫がった日(2013年3月某日)に、急いでスケッチしたものと記憶している。それは、私がプレアデスにほんの一時里帰りした日でもあった。
私としてはとにかく、全身から発せられるあのまばゆいばかりの光を表現したかった。しかし、あまりにラフなスケッチだったので、その後、描き直しを試みたのだが、うまくいかない。あの神々しいお姿を充分に表現できているとは思えないのだが、どうやらこのラフスケッチでいいらしい。
描いていて、ひとつだけ重要なことに気づいたのを憶えている。私たちは、白い紙の上に光を表現したいとき、まず真っ先に闇を描き込むしかない。
追記:
ここまで読んでくださったマニアックな読者に、感謝を込めて、このセッション(後半部分)の録音をお聴かせいたします。その饒舌な沈黙と豊穣な静寂をご堪能ください。
https://youtu.be/7dGxS50KYaE
2021/4/18